舞台の「呪縛の家」を見に行った話

日本人はミステリーが結構好きだと思う。国民的漫画(アニメ)の中に殺人が普通に起きてそれを解決してしまう見た目は子供頭脳は大人な主人公がいるくらいだ。ドラマで崖に追い込まれる(?)容疑者なんてそれこそ定番だと我々は知っている。そんな日本人だが、私はミステリー小説とかドラマはそんなに見ない(勿論名探偵コナンは好きだが)。しかし、そんな私を「ミステリー面白いな」と噛み締めさせたのが今回見に行った舞台の「呪縛の家」である。

引用元→https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000002286.000012949.html

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高木彬光のミステリー小説、神津恭介シリーズの一作の舞台化である。私は知らなかったが、日本三代名探偵のうちの一人らしい。 明智小五郎金田一耕助、神津恭介が日本三代名探偵と呼ばれており、これらの探偵は、江戸川乱歩横溝正史高木彬光の小説にでてくる探偵であるそうだ。ミステリー小説に疎いせいかなーーんにも知らなかった。でも、この名前を見てみると他の作品に影響を与えたことは間違いない気がする。

前置きはこれくらいにしておいて、とても面白い作品でした。まず、先に書いた通り、ミステリーの面白さというのを遺憾無く楽しめると思う。ミステリーの面白さというのは詰まる所、視聴者(読者)がその作品に参加できることだと思う。その作品中の登場人物の行動だったり、関係性を観察して視聴者(読者)があーでもないこーでもないと犯人を予測する若しくは、殺人トリックを予測するというのがなかなかに面白い。というか楽しい。

つまりはこうだ。「犯人を予想する」という目的→「役者さんや物語をちゃんと追おうとする」のでさらに没頭できる気がする。観るのに集中するので濃密な娯楽体験になるのかなと思った。

そういう意味で、この舞台は情報の開示の仕方が上手いなぁとも思った。なんか、ここら辺は上手く言葉にできないけれど。ひとつ思ったのは導入のところである。名探偵の神津恭介の親友の松下研三が、呪縛の家と呼ばれている家がある村に行くシーンから始まって何でここに来ることになったのかという回想が始まる。この展開は色んなアニメや小説やらで見かけるが、「現在のシーン」→「なぜそんなことになったのかという回想」という構造は一般化すると「結論」→「理由」となる。色んなところでまず結論から言うとうまく伝えられるよと(ビジネス書とかで)聞いたことがあるが、なるほど、こういう使い方もされているのだなと何気ないあるあるな展開の仕方だが少し再発見であった。

めちゃくちゃ面白かったのでこの舞台はおすすめします。 なお、この記事が投稿されている頃には東京公演は終わってます() 福岡と大阪でやるそうです。

パンフレット

パンフレットを買わせていただきました。なんといっても、このパンフレットの製本がとても良い。表紙、裏表紙に特殊紙を使ってると思う。肌触りがとても良く高級感に溢れるパンフレットだ。ちょっと高いが、満足。

どうせならこれやれば良かった....

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おまけ

正直、池袋にはほとんど行かないので、池袋マスターの友人に聞いたお店でご飯を食べました。

www.kailaku.jp

開楽:塩ラーメン
開楽:ジャンボ餃子

この餃子がとても美味しかった。大きからか食べ応えがあって満足度が高かった。程よく流れる肉汁がおいしく、具もいっぱい入ってて美味しかった。この塩ラーメンはスガキヤみたいな味だった。スガキヤよりも断然好みだった。

おまけ2

帰りにチュウニズムやって、いいリザルトでて嬉しかったです✌️。

チュウニズム リザルト














ここからネタバレ含みます。小説および舞台を見る方は見ないほうが楽しめると思います。














実は、今回の犯人である人は結構犯人っぽいと見てて思っていた。ほぼほぼ確証に近くなってしまったのは、神津恭介がその人に、「信頼できると思ったので相談したいことがあるのですが...」みたいなこと(うろ覚え)を言ったシーンである。「信頼できると思って」をわざわざ言わなくて良いのでは...?と思ったからである。神津恭介が犯人自身を容疑者から外しましたよ、と暗に伝えて犯人の油断を誘おうとしているように感じたのだ。メタ的な視点ではあるが、視聴者からも犯人の選択肢の一つとして外されるように仕込んであるような感じがしたのだ。この後の展開は卜部鴻一が犯人ではないかと思わせるような描写ばかりであり、そのような方向で話が進んでいくのだ。ただ、勿論犯人の動機がどうしても曖昧なのでその人(真犯人)が犯人だろうと断定はできなかったけど。

最後のオチも良かった。結局、一番得しているのは卜部鴻一だというのがオチではあるが結構モヤモヤする。結局、高校時代の予言の種明かしはなかったと思う(自分の記憶はあ手にならないけど)。本当に卜部一族には予言できる力があったのか、それとも鴻一の観察眼がとても良かったのか...こればかりは謎である。