今週のお題「小さい春みつけた」

もう三月に入ったというのに寒暖差が激しい.もうすでに梅の花は咲いているというのに.

怠惰人間がコンビニに昼ご飯を買いに行こうとしたとき,道中にフキノトウを見かけた.綺麗だなと思った.今年の私がみつけた小さな春はフキノトウだった.地面から生えているフキノトウの実物を見たのは初めてだったかもしれない.フキノトウを見て気温はまだ少し寒いが心は温かくなった気がする.温度のブレが激しいけれど,着実に春が近づいているんだなと感じる.

春は嫌いだけど好きだ.新年度の環境の変化は不安があって嫌いだ.人間関係に,やらねばならないことも変わって精神は削られる.ただ,新たな場所*1で新たな自分が芽吹くかもしれないという希望も感じてしまうことは好きだ.本心を言えば何も変わらず温暖な気候だけ楽しんでいるだけがいいんだけれど.

ここで気づくのは,春になったからといって新たな自分に生まれ変わるなどということは何もせず起こることではない.少なくとも自分が幾分か働きかけて行動しなければならない.そういう意味で行動力が欲しいと思う.もっと欲を言えば人を巻き込むことができるようなエネルギーをもった行動力が欲しい.

しかし,そんな行動力を今の自分に求めるのは荒唐無稽な話である.今はただ,眼の前のことを一生懸命頑張るだけだ.一歩一歩山腹を踏みしめていくだけ.その繰り返しで振り返って見えてくる景色が素晴らしいものであることを願うだけである.

*1:場所とは書いたが,時間と環境と人間と,包括的な意味での場所