謝ることと許すことの伝える難易度の違い

ふと。 申し訳ないこと(謝罪の気持ち)を伝えることよりも、許していることを伝えることが難しいかもしれないと。

まず、大前提として謝罪を述べる側は誠心誠意申し訳ないと感じていて、許す側は些細なことであまり気にしていないといった状況で考えている。(これ重要)

しばしばこういった状況があると思う。

こんな事があった。自分が職場で作業しているとき、ノートpcを机に立てかける形で地面に置いていた。しかも、ちょうど机の角となっており、人が多く通るような場所で。そうすると一人が私のノートpcを蹴ってしまった。自分が使っているノートpcはpanasonicレッツノートで、落としても全然大丈夫なこと*1*2を知っているので大丈夫ですと言ったが、そのあと何回か謝ってくれた。

正直、私が素っ気ないような態度で「大丈夫」と言ってしまったのではないかと一人反省会を階段下りながらしていたが、ここで思ったのである。

許していることを伝えるのって難しくないか?

対象が全く別ベクトルなのが難易度の差なのかもしれないと思っている。

謝る対象は(しかも、相手が怒っているかもしれないという不確定要素を含む)他人なのに対して、謝られる側の一番の関心の対象は過去に行った事柄(不動なもの)なのである。

謝られる側は基本許す(許さないのを諦めることと条件つきで許すのも含む)か許さないか、という明確な判断基準があるが、謝る対象は謝られる対象の一存によって今後が左右されるという不安をもっているため自分が許されているかどうか確信するのは難しいのではないかと考えた。

一番スマートな伝え方は、自分が大丈夫だ(怒っていないし、不利益も被っていないよ)というのを説明気味に具体的に伝えて、ユーモア交えた相手へのフォローをするのが理想なのかなぁ。

現在大人気放送中のスパイファミリーでも、主人公のアーニャが学校の入学四者面接試験に赴いた際に、彼女の父親(役)のロイドが土手にはまった少年を助けるシーンがある。父母とアーニャともども正装をしており、ロイドが彼を助けた際にスーツが汚れたが、念のために持ってきていた予備のスーツを取り出し、「さっきのスーツじゃ田舎者だと恥をかくところだった 着替える機会をくれて礼を言うよ少年!」*3とフォローする場面がある。

予備でスーツ持ってきているのは漫画的展開だが、フォローをする心の余裕を持ちたいと思った次第であった。

*1:なんなら机から落としたことがある

*2:別にレッツノートステマではない

*3:SPY×FAMILY第一巻MISSION4より