二人称の難しさ

脳死ツイッターでリプをしたりするのだが、そんな会話の中で考えるに足りる面白いものがあった。

二人称問題である。

その子は二人称「君」を使ってしまうことに違和感を感じていたというのが発端。これについてはあんまり触れないけど。

ここで自分の経験を一つ。二人称が曖昧なまま年月を経るとその人に使える(正確にはその人にしっくりくる)二人称が無くなる問題が生じたことが一度だけある。小学校からの友人が一人いるのだが、その子に対して二人称を使えない縛りで会話しているのだ。これかなりきつい。文脈で「○○は」と切り出せないのは結構難しい。

そこで、代名詞を使うのは結構いいのかもと、今更ながら思った。二人称は日本語にも沢山ある。

二人称 語源的な説明
あなた 「遠くの方」や「遠くの場所」、「今より以前の時」を表す語「彼方」
あんた あなたの砕けた言い方
かつては「君主」の意味を持つ名詞であったが、江戸後期に国学者たちの間で二人称として使われるようになった
お前 お(尊敬の接頭辞)+前
貴方 離れた場所や今より以前を表す「彼方(あなた)」が原義
そちら 「そこ」を丁寧に言う敬語。改まり語

かなりいっぱいある。他にも探せばあるだろう。

でも。できるだけ名前で呼ぼう。名前はその人の一番起源が古いアイデンティティだ。敬意とまでは言わなくても、それに倣って呼びかけたい。

参考文献的な

gogen-yurai.jp gogen-yurai.jp zokugo-dict.com