自分のメモノート見ていたら、「半可通」という文字が目に留まった。*1なんか、それを見たらいろいろ頭の中で考えたことがぽんと出てきたので、この記事(?)を書いている。半可通の意味は「よく知らないのに知ったかぶりをする様」である。
知ったかぶり。
する人もいればしない人もいる。基本的に私はしない。知ったかぶりをすること自体が私の中で恥ずかしいことであると位置づけられている。知らないことは恥ずかしくないからだ。ブレディみかこさんの著書のぼくはイエローでホワイトでちょっとブルーの中に、
「つまり、バカってことなの?」
忌々しそうに息子が言った。
「いや、頭が悪いってことと無知ってことは違うから。知らないことは、知るときが来れば、その人は無知でなくなる」
わたしがそう言うと、息子はちょっと考えるような顔つきになり、黙って自分の部屋に入っていった。
『新潮社文庫版p43より引用』
という会話がある。この本はイギリスの息子の取り巻く環境での生活を綴ったものでイギリスの多様性の問題をリアルな体験を通して教えてくれる。しかし、私はこの本で一番この会話が心に残っている。
知ったかぶりをする人の心情はインタビューしたわけではないので知らないが、推論するに「バカだと思われたくない」が心の底にある気がする。知らない=バカだと思われるという単純な思考じゃないか。*2 この引用文にある通り知らない(無知)ことはバカということは別である。ここでの「バカだと思われる」と思っているときのバカはそこまで深い意味はないと思うのでバカの定義はしない。単純にマウンティングされていると感じる状況の一つってわけだと考えてる。無知の知*3とはよく言ったものだが。
この引用文は、「聞くは一時の恥聞かぬは一生の恥」という言葉の別の言いかえみたいなものな気がした。
知ったかぶりは「自分はバカです。アホー(鳴き声)」と自己紹介しているようなものなのだ。
と自戒しておく。